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張澂老師 張澂老師には套路(型)を学んだことはありません。 幾つかの単操法を習っただけで、あとは教わると言うよりもただ推手・対練・擒拿(関節技)の相手をさせられただけでした。 日曜以外は毎日3~4時間、只ただ突き飛ばされ、引き倒され続けました。 擒拿は手加減が無く、特に辛いものでした。 技を掛けられるとき、咄嗟に方向を察知し反応しないと関節が危険で、僅かも気を抜くことが出来ませんでした。 練習中に発力でムチ打ちになり、肋骨にひびが入っても対練は休まず続けられました。 日々衝撃を受け続け、最後には腕も持ち上がらず軽い咳でも辛い状態の中、耐え続けました。 その後遺症からか四十歳を過ぎる頃、右半身は右目から頭、首筋、背中と重く痛み、目は物を見るのもうっとうしく、喋ることも辛くなってしまいました。 張徴老師の体を触ると、全身がまるで青銅のようで、皮一枚すら摘む事ができないほど張り詰めていました。 また発力の鋭さは他に類を見ないもので、その衝撃は今でも体が記憶していますが、そら恐ろしいほどでした。 これまで多くの内家拳の先生と対手をしてきて、受身でわざと飛ばされる事が多い中、 張澂老師は正に別格の一人でした。
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